CASE

ソニー希望・光株式会社 様 
(ソニー株式会社 特例子会社)

【 会社プロフィール 】

 

ソニー希望・光株式会社は、2002 年4 ⽉にソニー株式会社の特例⼦会社として設⽴される。ソニー株式会社の創業者、井深 ⼤⽒の信念を受け継ぎ、障がいの有無に関わらず、だれもがチャレンジしながら成⻑できる職場環境づくりを進めている。主な業務内容としては、清掃、リユース・リサイクルなどの「オフィス環境整備」、社内メール集配、総務カウンター、研修テキスト印刷、名刺作成、
⼈事・経理書類処理などの「業務サポート」に加え、新たな業務領域として、映像のデジタルアーカイブ、⽂字起こし、ソフトウェアQA などの「IT・映像関連業務」にもチャレンジしている。

【 実施概要 】

 

本プロジェクトでは、ソニー希望・光株式会社で働く障害のある社員の皆様にも参加して頂き、⽇々の業務における『成⻑ステップ』を職場サポーターの⽅々と振り返りながら、お互いの「共通認識」を作り上げていきました。その上で、障害のある社員の⽅々が、現時点でどの成⻑ステップに位置しているのかを本⼈、会社側が双⽅に把握すると共に、仕事に対してどんな興味や思いをもって働いて
いるのか、職業興味や価値観についても、⽬⽩⼤学⼤嶋研究室の協⼒のもと明らかにしました。こうして得られた社員の皆様の声から、誰もが成⻑できる職場環境とはどのような姿かを知り、今後の課題解決の可能性を探る機会としました。

※企業名、担当者肩書き、プログラム名は導入当時のものです。

(2020年2月取材)

エンゲージメントの向上には、
組織で働くすべての人の「成長実感」が欠かせない

「多様な個性を活かし、信頼される存在として成⻑し続け、すべての⼈の⼼を豊かにする」というビジョンのもと、⼒強いリーダーシップで新しい障害者雇⽤の在り⽅に挑戦する⼤庭社⻑。これからの障害者雇⽤の進む⽅向性を、現場で思考しながらプロジェクトに携わったサポーターと共に「知的障害のある⼈の『成⻑ステップ』⾒える化プロジェクト」についてお話しを伺った。

ソニー希望・光株式会社 代表取締役社長 大庭 薫 様

業務サポート1課サポーター  関⼝ 拓也様

オフィスサービス課サポーター  峯⼭ 優⼦様・太⽥ 裕⼦様

今回、研修を導入されたきっかけを教えて下さい

今回、研修を導入されたきっかけを教えて下さい

大庭社長:

ソニー希望・光の社員全員で考えた「ありたい姿」には、「信頼される存在として成⻑し続けたい」という⾔葉が⼊っています。では、成⻑とは何か?「A さん、頑張っているよね。成⻑したよね。」「B さん、頼りになるよね。」「C さん、伸びているよね。」という会話はよく聞きますが、「いつに⽐べてどこまで成⻑したのか?」「では、D さん、E さんはどうなのか?」、サポーターによっても感じ⽅が違うのではないかと、共通の物差しの必要性を感じていました。そんな時に、Connecting Point の阿部さんから業務スキル、職業興味、価値観から成⻑ステップを⾒える化する取り組みをお伺いしました。個性豊かなソニー希望・光のスタッフ⼀⼈ひとりが、成⻑していく様が⾒える化され、⼀⼈ひとりの思いや価値観に寄り添うことができれば、本⼈、⽀援する側双⽅のエンゲージメント向上につながるのではないかと考えました。

1 年間のプロジェクトを終えてのご感想を教えて下さい

大庭社長:

今回のプロジェクトでは、スキル測定や対話やアンケートを通じて⼀⼈ひとりの現在地を知ることからチャレンジしました。それぞれの作業でサポーターとスタッフ間での対話が⽣まれ、また客観的なデータから普段薄々感じていたことを確証することも出来ました。私⾃⾝の⼀番の気づきは、⼀⼈ひとりが仕事で⼤切にしていること、めざすことは違っても、「成⻑や貢献している」という実感を得たいという思いは誰もが共通して持っているということでした。だからこそ、成⻑や貢献をより実感できる仕組みが重要だということを改めて認識しました。このプロジェクトから得た気づきや⼿法を活かして、全社員が相互に成⻑を確認し合える、安⼼して活躍できるインクルーシブな職場づくりを進めていきたいと思っています。

関⼝様:

会社として未知の試みで、これまでサポーターの経験や勘に頼っていた部分を数値化しようとする⼿法は⼤変勉強になりました。スタッフ個々の分析結果につきましては、新しい発⾒よりも、これまでの⾃分の⾒⽴てが間違って無かった事が確認できた気がします。「作業観察記録」を拝⾒すると、たった1 回の検査で、これまで私が感じていた個々の特徴があぶり出され、そのまま⽂章化されている印象を受けました。
今回の結果を踏まえて、想定していたほど個⼈差がつかなかった検査項⽬はどこか
(PDF 化の処理タスク数、処理時間でしょうか?)を深掘りして頂き、今後、⽇本中の特例⼦会社に導⼊されるツールに進化されることを願います

峯山様:

いつもと違う⽬線で⾏うということで多少不安はありましたが、いざ検証やインタビューを⾏ってみると⽇々の仕事からは気付かなかった個々のメンバーのことや、こんなことに興味があるんだなということを⾊々知ることが出来ました。

太田様:

普段⾏っている仕事とは違う分野の職業に対し、スタッフがどのような興味をもっているのか、その興味を形成しているもの(価値観)はどのようなものなのか、このプロジェクトを通して知ることができました。いっしょに働く中では⾒えてこなかった、スタッフの新たな側⾯や思いを知るとても貴重な機会となりました。プロジェクトを⾏ってみての気づきに「誰か・何かに貢献できること、喜んでもらえることを重要視しているスタッフが多い」ことがありました。更に、「選んだ職業を通してなにを⾃分の強みとしてとらえているのか」を知ることにもなりました。この辺りがこのプロジェクトの素晴らしさだと思います。

プロジェクトから得た気付きを、今後、職場内でどのように活かしていきたいか教えて下さい

峯山様:

貴重な経験をさせて頂き良い機会となりました。今回のことを参考に個々の違いを認め、これからの業務に活かし効率良く進めるかたちにしたいと思います。また今後の新たなメンバーに対しても同様に成⻑に繋げることができるようにチャレンジしていきたいです。

関⼝様:

スタッフにはこれまで通り、個々の特徴を踏まえて真摯に向き合って参ります。

太田様:

今回のプロジェクトで得られたスタッフひとりひとりへの気づきを業務を任せる際の役割分担に活かしています。もちろん、事前にスタッフには打診をしたり、始めてからもフォローは⾏いますが、これまでとは違った仕事を任せる⼒強い後ろ盾になってくれています。特に勤続年数の⻑いスタッフにとって、また新たな「やりがい」や「仕事への関⼼」を持つきっかけに繋がるといいなと期待しています。

今後、貴社が歩まれる5 年後のビジョンを教えて下さい

大庭社長:

ソニー希望・光は、特例⼦会社という枠に留まらず、⼀⼈ひとりが光り輝いている会社として、より豊かな社会づくりに貢献していくことをめざしています。その⼀環でAV やIT テクノロジーを活⽤した新しい業務領域にもチャレンジし、ソニーグループの商品・サービスのアクセシビリティ向上や、より良い商品づくりにも貢献できればと考えています。これまでオフィス環境整備や事務サポートで培ってきたノウハウや得てきたクライアントからの信頼という⼤きな財産を⼤切に活かしながら、会社としても成⻑してまいります。そのためにも、誰もがありのままに能⼒を発揮できる安⼼できる職場づくりをめざしてまいります。

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